処理能力 | 流動床式ガス化溶融炉 | 150t/日(75t/日×2炉) |
---|
先行施設で培ったノウハウを活かし、独自の最先端技術を駆使した流動床式ガス化溶融システムは、環境保全や施設の安全性、資源化に優れた信頼性の高い処理システムです。
安定したごみ処理を継続すると同時に、JIS規格を満足する高品質な溶融スラグを製造することで最終処分量を削減し、資源循環型社会の構築に貢献します。
40年に亘る廃棄物発電実績に基づき、環境省から示される高効率ごみ発電施設要件である発電効率14%を上回る高効率発電を行います。
発電した電力は、場内利用のほか、電気自動車充電設備や市場フォークリフト充電設備にも供給し、余剰電力は売却されます。
また、年間の売電量を最大化する操炉計画で組合の売電収入による財源確保に貢献します。
構内搬入出路には広範囲にロードヒーティングを敷設し、積雪対策を行います。
場内には緑化率30%を超える植栽を施し、周辺環境との調和を図ります。処理棟の外壁には、地域環境をシンボル化した3色のカラースクエアを描きます。
スラグなどの実物展示、立谷川リサイクルセンターと上野最終処分場のライブカメラ通信、
自然エネルギー(太陽光発電・風力発電体験エリア)などの多彩な学習機能により、環境学習の拠点となる施設とします。
災害時に、外部からのライフライン(電気、水、燃料等)が絶たれた場合においても、自家発電機や要求水準を大きく上回る用役の貯留により、自立してプラントが起動でき、3日間以上運転できる施設とします。
施設内には200人が1日以上滞在できる防災備蓄品(非常食、飲料水、毛布等)を備えるなど、地域の防災拠点としての機能も有します。
事業主体 | 山形市、上山市、山辺町、中山町 |
---|---|
施設名称 | エネルギー回収施設 立谷川 |
所在地 | 山形市大字漆山字中川原3372番地 |
事業期間 | 建設期間:平成26年12月17日~平成29年9月30日 運営期間:平成29年10月1日~令和20年3月31日までの20.6年間 |
敷地面積 | 約17,870 m2 |
延床面積 | 約11,275 m2 |
建築構造 | 工場棟 : 地上5階、地下1階、建物高さ約35m、煙突高さ59m 鉄骨・鉄筋コンクリート造 |
処理方式 | ごみ焼却炉 | 流動床式ガス化溶融方式 |
処理能力 | 流動床式ガス化溶融炉 | 150t/日(75t/日×2炉) |
竣工 | 平成29年 9月30日 |
収集されたたごみは、この計量機で計量され、記録されます。
計量された可燃ごみは、ここからごみピットへ投入されます。投入扉は4門設置されています。
ピット上部には2基のクレーンが設置され、受入したごみのごみ破砕機への投入、破砕した可燃ごみのガス化炉への投入を行います。
炉下部より燃焼空気を吹き込み、砂を流動させ、450~600℃温度で、投入されたごみを分散しながら乾燥・ガス化します。
可燃性ガスと空気を混合し、対抗して炉内に吹き込むことにより、旋回燃焼させます。1300~1500℃の高温で灰を溶融します。
排ガスの冷却と熱を回収し余熱の有効利用を行うため、4MPa、400℃の蒸気を作ります。
ろ過式集じん器では、ばいじん、ダイオキシン類を除去するとともに、吹き込まれる薬品(消石灰)により排ガス中の塩化水素、硫化酸化物を除去します。
触媒脱硝塔では、窒素酸化物とダイオキシンを分解します。
災害時にも工場の運転をストップさせないための発電機です。外部電力が断たれた状態でも、施設を自立起動し運転継続できる発電機容量と燃料貯留量を備えています。
中央制御室は、工場全体の頭脳にあたります。すべての危機の運転状況データが集められ、集中監視と遠隔操作で的確で安全な運転が行えます。
ごみクレーンは自動運転のほか、ここから手動運転することが出来ます。
屋上緑化の広がる創エネ広場では、太陽光発電・太陽熱温水器・風力発電など自然エネルギーの活用例を学べます。
施設紹介ビデオを観賞したり、多目的に使える研修室です。災害時には避難所としての活用も想定し、隣接した防災備蓄倉庫に常時備品を備えています。